とあるところの深い森の奥。小さな山がありました。その山には、ぽっかりと開いた普通の長さのトンネルがあり、トンネルをくぐってズンズン行くと広場に出くわします。
わ~くの広場です。
広場といっても今は人っ子ひとり見当たりません。動いているものといったら、決まった時間じゃない時に好き勝手なメロディーを歌ってしまう「うた時計」くらいです。
広場の隅には3人の変わり者が住むシェアハウスがあって、その外壁に、うた時計は無造作に取り付けられていました。
広場のシンボルツリーは「星の宿る木」と呼ばれていて、夜には星たちが集い「それぞれの夢」についてキラキラ話をしていました。その光景は電灯のイルミネーションとは違った静けさと歓びをもたらしました。
けれども、今年の山には経験したことのない長雨と猛烈な暑さがありました。星の宿る木は、それに負けて病気になり枯れてしまったのです。
3人は何だか余計に哀しい気持ちで枯れた木を切り倒しました。すると、『夢を力に変えて』と言う声が聞こえたような気がしました。幹を切っても枝を切っても、小枝を折ってもそう聞こえました。
そこで3人は言葉にも形にも出来ない‘’それぞれの『夢』‘’を実現するために、周りの森からも木を集めて丸太小屋を造りました。それから、かつて広場に訪れた人々を楽しませたサーカスのテントと大きな気球を、ゴシゴシゴソゴソコツコツ修理してみました。
さて、…
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